ユーチューブで聴くギター協奏曲(1)ア
【マルコム・アーノルド:1921-2006】
ギター協奏曲Op67(1959年作 演奏時間22分)
イギリスの作曲M.アーノルドの作品。J.ブリームの委嘱で書かれた。M.アーノルドは、トランペット奏者だそうで、映画「戦場にかける橋」(クワイ河マーチ)等の映画音楽も手掛けています。
慣れ親しみやすいメロディで軽快に第1楽章が始まる。途中哀愁のあるメロディもさしはまり、さすが映画音楽作曲家かと。2楽章は、神秘的なJAZZ的な雰囲気で流れる、アルペジオが特徴的な楽章です。この2楽章は、ジャズギタリスト、ジャンゴ・レインハルトへの哀歌ということらしい。3楽章も、ギター協奏曲らしい曲想で、勇ましく明るい曲です。
Concerto for guitar and chamber orchestra Op. 67 (1959)
1.Allegro
2.Lento
3.Con brio.
①ギター:Eduardo Fernández
オーケストラ:the English Chamber Orchestra
指揮:Barry Wordsworth.
https://www.youtube.com/watch?v=sTMagjFzTqY
こちらは、楽譜付きで聴くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=H51nhC7lV2U
②ジュリアンブリームの歴史的名演
(ユーチューブの解説)1991年7月20日、ロイヤル・アルバート・ホールで、バリー・ワーズワース指揮BBCコンサート・オーケストラとマルコム・アーノルドのギター協奏曲を演奏するジュリアン・ブリーム。 1959年に作曲され、初演されたこの曲は、プロムスでの初演となりました。 最後にマルコム・アーノルドがジュリアンのギターで心配なおふざけを披露しています!
00:00 ジュリアン・ブリームのインタビュー
3:20 Allegro
9:45 レント
20:50 Con brio
https://www.youtube.com/watch?v=KCEkAeeDw7U&t=263s
③若手ギタリスト宮下仁司さんの演奏で聴けます。
ギター:Hitoshi Miyashita
オーケストラ:Thailand Philharmonic Orchestra
指揮:Alfonso Scarano
https://www.youtube.com/watch?v=624L7GSKDtU&t=30s
ちなみに、宮下仁司さんのご紹介
1992年タイ王国、プーケット生まれ。12歳よりワンシャイ・サイウィライ氏のもとでギターを習い始める。奨学金を得てマヒドン音楽大学(タイ、バンコク郊外)へ入学し、ポール・セサルチックに師事。
国際ギターコンクールの受賞歴も多く、第5回マリオ・エギド(1位、2011スペイン)、アジア国際(2位、2010タイ)、第6回クズネコフ(1位、2010ロシア)などがある。
マルコム・アーノルドの2曲目のコンチェルトは、「ギターと弦楽のためのセレナード」です。
Malcolm Arnold :Serenade for Guitar and Strings
ギター:Craig Ogden
室内楽:City Chamber Orchestra of Hong Kong
https://www.youtube.com/watch?v=_JJyWaeQEJ8
ジョン・ウイリアムスの演奏が、楽譜付きで聴くことがきます。ギター:John Williams
指揮:Charles Groves
オケ:English Chamber Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=maN-MOWFSbI
ピアノ伴奏で聴きたい場合はこちらから
ギター:Alvaro Rodriguez
ピアノ:Fan Mo
https://www.youtube.com/watch?v=XotKL6rdUgw
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【クラリス・アサド】
ギターと室内オーケストラのための協奏曲「サシ・ペエレーレ」 演奏時間25分
ブラジルの作曲家クラリス・アサドによるギター協奏曲です(とても美人さんです)。
タイトルの「サシ」は、ブラジルの民間伝承のキャラクターだそうで、彼は片足の黒人またはムラートの若者で、パイプを吸い魔法の赤い帽子をかぶって、好きなところに消えて再び現れるそうです。
曲は、最初は、重々しく不気味な1楽章から始まりますが、2楽章以降は、タイトルの「サチ」の飛び回る姿が目に浮かぶような楽しい協奏曲です。
クラリス・アサドは、リオデジャネイロ出身のブラジル系アメリカ人作曲家、ピアニスト、アレンジャー、歌手です。
父は“アサド兄弟”の兄セルジオ・アサド。父親の指導で6歳頃から曲を書き始め、7歳からプロとしての活動を始めました。10代の頃に家族とともに一時的にフランスに移住、20歳頃に米国に移住しています。
Clarice Assad:Concerto For Guitar & Chamber Orchestra
ギター:Marc Teicholz
指揮:Nicole Paiment
オーケストラ:SF Alumni Chamber Orchestra
Mov. I: THE MAGIC CAP、Cadenza
Mov. II: MATITA PERÊ
Mov. III: DUST DEVIL、END OF PIECE/BOW
https://www.youtube.com/watch?v=_Soqd2BYqlI&t=988s
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【セルジオ・アサド(SERGIO ASSAD)】
現在のギター界の大御所セルジオ・アサドのギター協奏曲です。
最初は、幻想協奏曲「ミキス」と名付けられた作品です。
①幻想協奏曲「ミキス」
" MIKIS " CONCERTO FANTASIA
ギター:THANOS MITSALAS
Ⅰ.Allegro
https://www.youtube.com/watch?v=yRDBA7ertv
II. Andante
https://www.youtube.com/watch?v=Ep2lUlVHZm4
III. Vivace
https://www.youtube.com/watch?v=9oXDvIetcqo
②4つのギターのための「インターチェンジ」
LAGQ(ロサンゼルス・ギター・カルテット)のために書かれたセルジオ・アサドの《インターチェンジ》は様々な国、音楽様式が交錯していく多彩な雰囲気に溢れた作品。
第1楽章は中東の音楽とヘブライの古典舞踊、第2楽章はスペインのフラメンコとバルト音楽をMIX、第3楽章はアジア風、ジャズ・バラード、第4楽章はブラジル。そして最終楽章はこの4つの楽章が融合され旅が終わる。ギター協奏曲の定番になりそうな楽しい作品誕生です!
INTERCHANGE
ギター:Mexico City Guitar Quartet
I. Sephardic Passage
https://www.youtube.com/watch?v=LqtStofDbkM
II.Gypsy Slopes
https://www.youtube.com/watch?v=lz6oyWmv4-U
III. Pacific Overlook
https://www.youtube.com/watch?v=5Xgssz0mxwA
IV. Forroblues Detour.
https://www.youtube.com/watch?v=RIRcjmo6C0g
V. Crossings
https://www.youtube.com/watch?v=ylVT5a7TQRs
ギター:the Los Angeles Guitar Quartet
I. Sephardic Passage
https://www.youtube.com/watch?v=6DXY2DV2hP4
II.Gypsy Slopes
https://www.youtube.com/watch?v=05MjDb1h7gU
III. Pacific Overlook
https://www.youtube.com/watch?v=cCifNK-F8vE
IV. Forroblues Detour.
https://www.youtube.com/watch?v=GI3cZoXI9Hw
V. Crossings
https://www.youtube.com/watch?v=aKGkWwi8Ajw
③2つのギターによる協奏曲「Movimento Violão」
Movimento Violão:Sérgio Assad
ギター:Duo Siqueira Lima
https://www.youtube.com/watch?v=ZqrpKiLZ3YY&list=PLJVNK1CpaXGGNVwzMqP_pf8MvaZSYDYmR&index=103
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【アントン・ガルシア・アブリル:1933- 】
1933 年、生ハム「ハモンセラーノ」で知られるスペインの小都市テルエルで生まれたアントン・ガルシア・アブリルはマドリッドで学び、協奏曲、管弦楽曲など多くの作品を作曲、現代スペインを代表する大作曲家ということだそうで、本人もギターを演奏します。
ムデハル協奏曲
1曲目は、「ムデハル協奏曲」。「ムデハル」は、キリスト教徒によって再征服されたイスパニアに残留を許可されたイスラム教徒のことだそうです。ちなみに、スペインの教会建築の様式の中に、「ムデハル様式」というものがあり、これは、キリスト教の建築様式にイスラム文化の要素を取り入れた、中世スペインの建築様式のことを指すそうです。特徴としては、レンガや彩色パネルを多用し、幾何学模様を施すなど、随所にイスラム文化を感じさせます。
Concierto Mudéjar:Anton García Abril
ギター:Rafael Aguirre
https://www.youtube.com/watch?v=3ZMhwa6b3MA
② コンチェルト・アゲティアーノ
この協奏曲は、ガーシュインの「パリのアメリカ人」のような都会的な騒音を表現したような冒頭ではじまり、なかなかおしゃれな感じです。2 楽章は、一気に沈んだ感じで、もう憂げな気だるさあふれる曲です。3 楽章では、また 1 楽章同様の明るさを戻しつつ憂いを含んだ曲で、比較的長いカデンツァがあります。ちなみに、この曲は、彼の娘アゲーダのために書かれたそうです。明るく、ちょっと、おすまし?気取り屋さんの印象を受ける楽しい曲です。
Concierto aguediano para guitarra y orquestra
ギター:Ernesto Bitetti
オーケストラ:English Chamber Orchestra
指揮:Enrique García Asensio
1.Allegro、2.Liberamente、3.Allegro
https://www.youtube.com/watch?v=pF6KU0Nrxpk
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【クリストバル・アルフテル:1930-】
アルフテルは、スペイン、マドリッド出身の作曲家。兄、甥も有名な作曲家だそうだ。幼少のころから才能があり、ファリャの目に留まり、生涯交流が続いた。ファリャの未完の作品を完成させる等の功績もある。ファリャ以外にもラヴェルの影響も多く受けている。国民楽派に新古典主義音楽の要素を加えた作風で、アルフテル兄弟を中心としたグループはフランス6人組をまねてスペイン8人組と呼ばれた。
①ギターとオーケストラのための協奏曲:Concierto para guitarra y orquesta
ギター:Narciso Yepes
オーケストラ:Orquesta Sinfónica de Radiotelevisión Española、Odón Alonso
1.Fandango. Allegro moderato
https://www.youtube.com/watch?v=V_PPc7SkFIU
2.Fantasia alla Madrigalesca.In tempo molto
https://www.youtube.com/watch?v=7vUTtuCZnWI
3.Villanella Tamburina
https://www.youtube.com/watch?v=GkDoeRjKyPk
②パルティータ Partita (arr. for guitar and orchestra)
エルネスト・ビテッティ - Ernesto Bitetti (ギター)
スペイン放送交響楽団 -
エンリケ・ガルシア・アセンシオ - Enrique Garcia Asensio (指揮)
I. Preludio a la madrigalesca 06:41
II. Flamenga – Courante 06:47
III. Ciaccona 11:28
アルフテルのギター協奏曲は、イエペスの演奏で私の CD コレクションの中に入っています。この「パルティータ」は、ギターと管弦楽編ということで、このリストに掲載しています。
(2) Partita para guitarra y orquesta by Cristobal Halffter - YouTube
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【ビセンテ・アミーゴ】
1967 年アンダルシア州セビージャ県のグァダルカナルに生まれ、5歳の時に同州のコルドバに移り住む。3 歳の時にテレビで見たパコ・デ・ルシアの演奏でフラメンコ・ギターを知り、8 歳の時にギターを弾き始める。フラメンコギターのマスター、フアン・ムニョス“エル・トマテ”やメレンゲ・デ・コルドバに師事。10 代にはマノロ・サンルーカルのグループに加入し、5 年間活動した。
① 陸の船乗りのためのフラメンコ協奏曲(アミーゴ)
Poeta Poeta en el viento
Preludio + Pleamar + Poeta en el puerto(1.プレリュード、2.満ち潮、3.港の詩人)
https://www.youtube.com/watch?v=MsgUes0TYVI
Flor de la noche(4.夜の花)
https://www.youtube.com/watch?v=dSx8ZT09ZgU&list=PL341C8C7F8EAE08A2&index=9
Poeta en la mar(5.海の詩人)
https://www.youtube.com/watch?v=RLvvmOdWGqo
Amor Dulce(7.愛、甘き死よ)
https://www.youtube.com/watch?v=maXJCWST2zQ
Entre el clavel y la espada + Nada pude(8.カーネーションと剣の狭間で 9.誰も眠りを知らない)
https://www.youtube.com/watch?v=ADcZjFYJF3I
El mar de tu sentir(11.あなたの気持ちの海)
https://www.youtube.com/watch?v=9N7nSOOFToo
Como antes, como nunca, como siempre + Buscando el aliento
(12.昔のように、かつてないように、そしていつも 13.気を追い詰め)
https://www.youtube.com/watch?v=RwJFnQTX_Pw
Guajira(14.グアヒーラ)
https://www.youtube.com/watch?v=93of-CG4rTg
Poeta en el viento(15.風の詩人)
https://www.youtube.com/watch?v=W2cR1I2R03k
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【J.G.アブレヒツベルガー】
アルブレヒツベルガーは、ウィーンで活躍した古典派の作曲家、音楽理論家、オルガニスト、音楽教育者である。ベートーヴェンの師の一人として、またウィーンのシュテファン大聖堂の楽長として知られている。現在では作品の評価が必ずしも高いとはいえないが、当時は対位法の大家として名をとどろかせ、多くの弟子が集まった。育てた弟子の中にフンメル、モシェレス、ベートーヴェンルトらがいる。 アルト・トロンボーン、口琴(ジューイッシュ・ハープ)等さまざまな楽器のために当時としては珍しい協奏曲を書いており、特に 「アルト・トロンボーン協奏曲」 はトロンボーンの定番曲目として現在も演奏される。
①フルートとギターのための協奏曲
Concerto in D Major for Recorder, Guitar and Orchestra:
Soloist: Annette Struck-Vrangos
Soloist: Boris Björn Bagger
Orchestra: SWR Symphony Orchestra 、Conductor: Klaus Arp
ⅠAllegro moderato
https://www.youtube.com/watch?v=gTCv1UR_f2E
ⅡAndante
https://www.youtube.com/watch?v=7lVx8avLYhc
III. Minuet: Allegro moderato
https://www.youtube.com/watch?v=PBqzYXl4HRE
ⅣFinale: Allegro
https://www.youtube.com/watch?v=kpD7uDNw0uM
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【イザク・アルベニス】
イベリア組曲(レオ・ブローウェル編曲)
アルベニスの曲をもとに、ブローゥエルがバックにオケをつけたもの。聴いていると、逆に、ギターソロで同じ曲を弾くことでオケの表現部分も賄っているというギターという楽器の可能性にあらためて気づかされます。そうは言うものの、ギターとオケの重なりでより多彩な音楽になることは間違いのないこと。ちなみに、「Evocacion」。この語には「死者を呪文で呼び覚ます」という意味があります。「Puerto」は港、「Albaicin」は、スペイン・グラナダにある丘陵の地区で、中世ムーア人の統治時代の建築様式を残す一角だそうです。
Suite "Iberia" – (I. Albeniz - L. Brouwer)
Maria Esther Guzman(Guitar)·
Jose Maria Gallardo(Guitar)
Orquesta de Cordoba、Leo Brouwer(指揮)
Ⅰ"Evocation"
https://www.youtube.com/watch?v=5XIaXNGm08o
Ⅱ"El Puerto"
https://www.youtube.com/watch?v=rUmKWS59mZc
III. "El Albaicin"
https://www.youtube.com/watch?v=dvaSfbm2jVA
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【エドワルド・アングロ】
エドゥアルド・アングロはメキシコの音楽一家に生まれ、5歳で母親からピアノを習い、7歳で国立音楽大学への入学を許される。その後、ハーグ王立音楽学校でヴァイオリンと作曲を学んで卒業時には優秀賞を受賞、ヴァイオリンとピアノの独奏者として演奏活動に入った。
①ギター協奏曲第1番
Primer Concierto para Guitarra y Orquesta:
Michael Tröster(ギター)
Arthur Fagen(指揮)
WDR Rundfunkorchester Köln
ⅠMaestoso
https://www.youtube.com/watch?v=HDETNM3YdWI
ⅡAndante sostenuto
https://www.youtube.com/watch?v=wcaOOqYkAlg
III. Allegro giocoso e grazioso
https://www.youtube.com/watch?v=fSgMo81evnk
②ギター協奏曲第2番
「小さな魚の夢」とタイトルがついたギター協奏曲です。
"El Alevín(稚魚)" de E. Angulo (completo),
con la OSX. Dirige Mtro. Jesús Medina.
Encore, 6xD de Lauro.
https://www.youtube.com/watch?v=DlwfHRyBvw8
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